いっぽいっぽまたいっぽ すすむ足音は、止まったり 飛んだり かけたり。 そんな足音のゆりかごの中で 音楽家は うれしそうにギターを弾いておりました。
次に一歩 足をすすめたとき あっ! 石ころにつまずいた音楽家は ギターを落としてしまいました。
けれど、ギターをのこしたまま またすぐに 歩き出しました。
歌を口ずさみながら。
いっぽいっぽまたいっぽ
そうして次に一歩 ふんだとき ぽろり こぼれ落ちていったのは 音楽家の口でした。
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